STEP1:ECサイトの企画(地域特産品をネットショップでオンライン販売する方法)

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今月は地域特産品をネットショップでオンライン販売する方法を特集しています。

STEP1:ECサイトの企画

最初のステップはECサイトの企画です。これが一番大切な部分でもあり、大変な部分でもあります。企画の良し悪しで成功するかしないかが決まってしまいますので、決して力を抜かずにやっていただきたいと思います。

また、ECコンサルタントのような外部の専門家を起用する場合、コンサルタントはどうしても東京などの都市から派遣されることが多いようです。その場合、地元への理解が薄くなってしまうため、地元のことを理解した責任者を地域側から選出されることをお勧めします。

地域側の責任者と、経験豊富なECコンサルタントがタッグを組めれば成功確率が高くなります。

また、地域責任者の方は、1人で全て考えるのではなく他の方からも情報収集をすることをお勧めします。役所の公務員、旅館の女将さん、ホテルやレストランで働く方、お土産屋の店員さんなど地域活性化に関わる方は多くいらっしゃいます。色々な人からの情報を集め、意見を聞くことができれば1人では思いつかないような企画が生まれるでしょう。

以下に企画してほしい項目をあげますが、必ずしもこの順番通りでなく、企画しやすいところから考えても大丈夫です。

ターゲット設定

「ターゲット」とは、簡単に言えば「お客様」ということです。

どんな方に地域特産品を買ってほしいのか?どんな方が買ってくれるのか?

男性か女性か、年齢は何歳くらいか、小さな子供がいるファミリーか、熟年夫婦か、中高生や大学生などの若者か、など。

どうして地域特産品を買ってくれるのか?

少しお金がかかっても美味しいものが食べたいから、お世話になった人への贈り物にしたいから、ちょうど必要なもので日本製品が良いから、以前旅行に行ったときに買った思い出の味だから、キャラクター商品などでそのキャラクターが好きだから、テレビで紹介されていて気になったから、など。

どういうところから情報を得ている人か?

テレビはどんな番組を見るのか、新聞は何を取っているのか、どんな雑誌を読んでいるのか、インターネットではどのサイトを見るのか、SNSは何を利用しているのか、など。

コンセプトの設定

「コンセプト」とは「企画をする上で基となる基本的な考え方や方向性」のことです。これも、出来るだけ具体的に考えることが重要です。

どのようなECサイトにしたいのか?

日常的に買ってもらいたいのか、特別な時にここで買いたいと思ってほしいのか、贈り物を買うときに使ってほしいのか、自分用のものを買ってほしいのか、など。

訪れた人にどういう雰囲気を感じてもらいたいのか?

身近に感じてほしいのか、高級感を感じてほしいのか、地元の自然や歴史を感じてほしいのか、楽しい感じか、美味しい感じか、など。

具体的に「こういうお店」という言葉にしてみる

例えば「国産の高品質なタオルを使ったちょっと贅沢な日用品のお店」「地元の食品や季節のフルーツが販売されていて、いつ訪れても美味しいものがあるお店」など。

前項の「ターゲット設定」とも合わせて、どういう世界観をお客様に感じてもらいたいのかを決めましょう。

目標売上

売上の目標も決めます。これは、ただ漠然と「100万円くらい売れればいいな」というものではなく、3000円の商品が○個、5000円の商品が○個、1万円の商品が○個くらい売れるので月の売上はいくらになり、またお中元とお歳暮のシーズンは1万円の商品が○個追加で売れるので年間でいくらになる、という風に具体的な客単価と客数で考えます。

「商品」「ターゲット設定」「コンセプト」の項目とも連動しますので、目標売上を決めたら「本当に小さな子供がいるファミリー(設定したターゲット)が1万円の○○(商品)を買うのか?」「楽天などで5千円もする○○(商品)が売っているのか?」「この価格帯だったらもっと独自性を感じられるコンセプトにした方が良いのではないか?」など、見直しをしてください。

商品

販売する商品も「ターゲット設定」「コンセプト」「目標売上」によって微調整が必要となります。

地元の特産品、というと決まっているもので変更などできない、と思われるかもしれませんが、「訳アリ品」「プレミアム品」「自宅用」「贈答用」など品質による差別化もできますし、パッケージや容量を変更したり、他所から仕入れたものとセット販売したり、OEMなどで自社商品を開発することもできます。

また、あまりに商品数が少ないとECサイトとしての魅力が減損してしまうため、地域内で品数をそろえられない場合は隣の地域の商品も(コンセプトに合うのでしたら)販売しても良いかもしれません。

販売サイト選定

「ターゲット」「コンセプト」「目標売上」「商品」が決まったら、販売サイトを選定します。

販売サイトは大きく分けて「ショッピングモール」と「独自サイト」の2つがあります。

ショッピングモール

「楽天市場」や「ヤフーショッピング」「アマゾン」などのお店や商品が集まっているECサイトのことを「ショッピングモール型ECサイト」と言います。

ショッピングモールには元々お客様が集まっているので、集客の手間が省けますが、ショッピングモールごとのルールに合わせなければならない、お客様情報が一部開示されないなど使い勝手が悪い部分もあります。

独自サイト

ショッピングモールに所属せずにオリジナルのECサイトを立ち上げるのが「独自サイト型ECサイト」です。具体的には「Shopify」「BASE」「STORES」「Make shop」「ショップサーブ」などのASPサービスを利用してECサイトを制作します。

ASPでサポートされる範囲であれば自由にカスタマイズでき、お客様とも直接コミュニケーションをとれるため使い勝手は良いのですが、知名度がないと集客のための広告費が多額になるなどデメリットもあります。

オススメは「ショッピングモール」→「独自サイト」

まちおこしJAPANのお勧めとしては最初は「ショッピングモール」に出店してどの商品が売れやすいのかやお客様の傾向、ご要望などをリサーチしたうえで「独自サイト」に徐々に切り替える方法がオススメです。

STEP2:ECサイトの準備(地域特産品をネットショップでオンライン販売する方法)

地域特産品をネットショップでオンライン販売したい!ECサイトの作成方法